~ナナの思い出⑤~

いつの頃からだっただろう
ナナがお風呂の蓋の上で
歌を歌ってくれるようになったのは

母の見舞いから帰宅し
わたしが浴槽の蓋を半分開けて
入浴している間
ナナは残った半分の蓋の上に乗って
よく歌を歌ってくれた

ビブラートを効かせて
良くみると 巻き舌にして
高い声で歌を歌うのだった

それは 毎日続いた
どれくらい続いたのだろう。。。
今は覚えていない

でも それが
ナナのわたしへの
精いっぱいの労いだったと
よくわかる

ナナの優しさを
しみじみ感じた体験だった。
(2024年4月21日)