昔 小さな貿易会社に
社長秘書として
勤務して間もない頃
ある日社長に合わせて
ゆるりと出社したら
オフィスには誰もいなかった
若いお兄さんが
部屋の隅っこの椅子に
所在なさそうに座っていた
わたしは
慌ててお茶をお出しし
「みんなどしたんでしょうね~」
と話し相手をしていた
いくら待っても
誰も姿を現さないので
「また来らぁ~」と言って
その客は帰られた
その客の車が走り去って
まもなく社長が現れ
社員も続々トイレから出てきた
みんな客の正体を知って
隠れていたのだ
客は暴力団の組員で
借金取りだった
知らなかったのは
私ひとり。。。
「山川さん大丈夫だった?」
よく言うよ
人の心配なんかしてないくせに~
知らぬが仏とは
こういうことだと
思い知った出来事。
(2024年10月27日)