ふと考える
人は今わの際に
何を思うのだろうかと
父のときは
「苦しい 助けて!」
そればかりだった
痰が喉に絡み
息苦しさを訴えながら
わたしの腕のなかで
息を引き取った
父のことだから
息苦しくなるまでは
それまでの人生を
きっと振り返っていただろう
ほんとうは
最期の瞬間まで
振り返っていたかったにちがいない
静かに。。。
その時の
腕の中の父の温もりを
今 懐かしく思い出す
母にそんな苦しみを
味わわせたくない
そう決心して 毎日
母のもとに通った
母は静かに逝った
6年9か月半もの
長き寝たきり生活の末に
平和のうちに
旅立てるということ
それこそは
お恵みなのだと
今しみじみ思う。
(2024年8月19日深夜)